「四輪春行」その4、新潟29日、

二日目、朝五時頃に目が覚めました。
一瞬、自分が何処にいるのか判らなかった。
ベッドから身体を起こすと、
部屋はホテルの12階、窓から青空が見えます。

車の駐車場ビルは朝七時からです。
シャワーを浴び、テレビを観たりして、
漫然と時間を過ごします。

七時過ぎにホテルをチェックアウトしました。
車を走らせると、朝の新潟市内はがらがらで、
まず海のほうへ向かいます。

うわあ、思わず声が出た。
こんなに気持ちのいい海を見るのは久しぶり。
朝の日本海は、自分が太陽を背にして海に向かうので、
太平洋側とはまた印象が違います。

   初夏の海凪いで心に秘めしあり

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ともかく水が綺麗。 
道路から下りて水辺に行ってみます、
飲めそうなくらいの透明感。
眺めていると、向こうで大きな魚が跳ねました。  

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道路から海の反対側に歩くと護国神社がありました。
ここは広々として、厳粛な気持ちになります。
参拝のあと、おみくじを引くと大吉。

近くに松尾芭蕉ゆかり碑があるはずなのですが、
どうも場所がわかりません。
ジョギングの女性に教えられてその方向へ歩くと、
坂口安吾や北原白秋の碑、
その先に目当ての芭蕉堂と蓑塚がありました。
女性には、大きな石があるだけですよ、
と言われたのですが、石室になっています。

   木漏れ日に風の涼みて芭蕉堂 

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この堂はすべてコンクリート詰めで、
芭蕉の肖像画と由来書が銅筒に封印されているそうです。
元禄二年七月二日、芭蕉は奥の細道の途中、
新潟に泊まっています。
芭蕉は新潟の地でなにを感じ、なにを食べたのでしょう。
奥の細道にはこの句が添えられています。

 荒波や佐渡によこたふ天の川

そして車で移動、日本海タワーにも行ってみます。
ここは360度を見回せる展望台があって、入館料は300円。
エレベーターと階段を乗り継いで上に行くと、
市内や海を見渡せます。
その場に立っていると、あれって気がついた。
展望室そのものが回転しているのです。
真ん中はカフェがあって、それは回らない。
コーヒーを頼んで窓際のテーブルに着くと、
目の前の景色がゆっくりと回っていく(自分が回ってるのですが、w)。
一周が25分くらいです、とカフェのお姉さんが教えてくれました。
景色を眺めながら、平和で静かな時間。
けれどそんなときに、
ふっと日常の詰まらないことや悩みを思い出してしまう。
考えても仕方のないことは、放っておくのがいいようです。

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さて、そろろそ行かないと。
陽射しは眩しく、初夏そのもの。
右手に時折日本海が現れます。
芭蕉も、こんな眺めを見ながらの道中だったのでしょう。

   波音に呟いてみる夏の嘘

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寺泊に入ると、ここには寺泊魚市場通りがあります。
広い駐車場が満杯でした。
庶民的な海鮮市場といった雰囲気で、
「魚のアメ横」と書かれた看板もあります。
串焼きの魚や烏賊(丸ごと一匹)を売っているのですが、
大きいのでちょっと手が出なかった。
それだけでお腹一杯になりそうで。

見当をつけて「まるなか別館」という店に入ります。
これが大正解。
写真は磯ちらし寿司と番屋汁で1,470円。
美味しい物を食べると幸せな気持ちになります。

   ちらし寿司日盛り魚のにぎやさか

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by yuhki_ex10 | 2007-05-20 20:16


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